ReNOA SAGAMIOHNO

リノベーションとは、通常の修繕工事だけではなく、機能や用途など新たに価値を付加し、土地と建築を再生すること。

これは元社宅を一棟まるごとリノベーションし、分譲マンションとして再生する計画。

ここでは、既存住棟に対して外壁タイルの打診調査、高圧散水よる漏水調査、給排水配管の内視鏡調査、建物構造体の一部をコア抜き試験による耐震診断等を行い、調査結果に応じた修繕を行った。

また、既存の建物や敷地条件を活かして、新たな価値を付加するデザインとして、エントランスロビーとセキュリティーゲートを兼ねた小屋と住人どうしがコミュニケーションがとれるよう小さな広場を設けている。

これらは、既存の住棟に対しては部分的なことであるが、今ある素材(既存の住棟や植栽など)を最大限活用し、まわりに新しい小さなモノ(建築や工作物や家具)を配置することで、全体が新たな住環境を形成し機能するよう計画されている。

こうしたリノベーションにおいては、既存建築を注意深く観察し新しい文脈で読み替えることで、古い記憶や周囲の環境と新しい空間が連続的に繋がり更新された風景を作り出す。

その風景が魅力を持ち得るためには、いまここにある環境を肯定する視座と更新された姿を見通す想像力が求められている。

 

DATA

所在地 :神奈川県

主要用途:共同住宅

共同設計:有設計室

工事種別:改修工事

竣工年月:2007.09

 

PUBLISHING

日経アーキテクチュア2008年3月24日号

Lives vol.38, 4-5月号

朝日新聞 2008年4月29日

LEE 2008年8月号

 

LINK

旭硝子:Hello Architectsアーキテクトルーム

株式会社リビタ:リビタのヒト・コト・シゴト インタビュー

株式会社リビタ:お宅拝見お宅拝見2