デイケアの事業をされている会社のマンション(1階が自社オフィス)の計画案です。
東京都内の場合はマンションの計画をする際に、床面積制限、斜線規制、日影規制などと合わせて問題になるのが窓先空地と避難経路です。
窓先空地とは・・・火災などの非常時に各住戸の玄関ドアからの避難の他に、バルコニー側から容易に避難・救助が出来る様な構造にするために設けた「空き地」です。
面積に限りのある都内の敷地では、それを確保するのが結構大変なのです。
ですが、今回の計画では各住戸の配置を斜めにし、バルコニーを雁行(がんこう)させることで
・どの住戸も隣家と真正面で対面する鬱陶しさを避けつつ真南方向からの日照を確保
・面積効率の良い窓先空地設定
・道路側や隣地・隣り住戸から各住戸内が見えにくい構造
・きれいな陰影を作り出す造形美
などの建築的要素を盛り込むことが出来ました。
ファサード面(道路側の顔になる面)のデザインには木製ルーバーを外皮として設け、エレベーターホールに対する道路側からの視線を和らげると同時に、外観に柔らかな印象を与えます。夜にはルーバーの間から漏れる明かりでライトアップされ、街並みにも貢献します。
マスターアーキテクト:高橋計画設計アトリエ 高橋
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